倍音は語る、音の背後にある“もうひとつの世界”

更新日:2025-06-21

シンギングボウル

音の奥に広がる世界へ

シンギングボウルの音を聴いたことがある方なら、その響きがただの“音”ではないことに、すぐ気づかれると思います。ただ一打しただけで、音が空間を満たし、やがて身体の内側まで振動が広がっていくように感じられます。人によっては深い瞑想状態に入ったり、理由もなく涙があふれてくることもあります。それはなぜなのでしょうか。その鍵を握っているのが、「倍音」という存在です。

倍音とは何か:響きを形づくる音の重なり

音は、単一の周波数だけで成り立っているわけではありません。基本となる「基音」に加えて、その整数倍の周波数が複数同時に重なって響いています。これを「倍音」と呼びます。たとえば、100Hzの基音が鳴っているときには、その上に200Hz、300Hz、400Hz…といった周波数が一緒に鳴っているのです。この倍音の構成がどのようになっているかによって、音の印象や性質が大きく変わります。シンギングボウルの特徴は、この倍音の豊かさと奥深さにあります。

高い倍音、低い倍音、それぞれの働き

倍音には、高く鋭いものもあれば、低く穏やかなものもあります。高次の倍音が多く含まれていると、音に華やかさや透明感が加わり、空間が浄化されるような印象を受けます。一方で、低次の倍音が豊かに出ている場合は、音に包まれるような安心感が生まれ、身体の深部まで共鳴していくような感覚が得られます。倍音の高さによって、癒しの「質」が変わるといっても過言ではありません。

奏者と空間が変える“同じボウルの音”

シンギングボウルの倍音は、奏でる人の意識やその場のエネルギー状態によって微妙に変化します。同じボウルを使っていても、奏者の意図や集中度、そして空間の共鳴の状態によって、響き方が変わってくるのです。倍音は“音の鏡”とも言えるかもしれません。奏者の内側の状態が、そのまま音に反映されるため、演奏を通して自己の調整や内観が自然と進んでいきます。

耳だけではない、身体で感じる倍音

倍音は、耳で聴くだけのものではありません。とくに第1~第3チャクラに対応するような低次倍音は、聴覚というよりも身体の感覚として受け取られることが多いです。皮膚や内臓に直接響いてくるような振動は、「音によるマッサージ」とも言われます。一方、高次倍音は第6~第7チャクラに関わり、まるで空間そのものを通して意識を高次へと導くように感じられることもあります。

倍音が開く“振動の宇宙”の扉

シンギングボウルは、単なる音の出る道具ではありません。倍音という“目には見えない響き”を通して、私たちの意識や身体、そして空間そのものを調律してくれる、ある種の“共鳴装置”だと言えるのです。誰が、どのような意識で奏でるかによって、音がもたらす効果は大きく変わります。演奏技術以上に、奏者の在り方や意図が音に乗って伝わる。そのような世界が、確かに存在しています。

音という名の宇宙を手にする

これから私たちが音や倍音という存在をどれだけ深く理解し、活用していけるか。それは、物質的な世界を超えた“振動の宇宙”への扉を開く鍵になるかもしれません。シンギングボウルを手にしたその瞬間から、私たちはもうすでに、倍音という名の宇宙に触れているのです。

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