Blogブログ
TOPブログ
「万物に神が宿る」という日本人の心と自然観
...

「万物に神が宿る」という日本人の心と自然観

日本人の精神文化には

「すべてのモノに神が宿る」という

古来の考え方が深く根付いています。


この思想は

「八百万(やおよろず)の神」と呼ばれる

信仰として知られ、

自然界のあらゆる存在や現象に

神性を見出すものです。


山や川、風、石、果ては道具や建物に至るまで、

すべてが神聖な存在として敬われてきました。


この考え方は、日本人独特の自然との

調和や物を大切にする精神性の基盤と

なっています。


「八百万」という言葉は、

数えきれないほど多くの神々が

存在することを表現しています。


この概念の特徴は、

神を特定の存在に限定せず、

あらゆるものに宿る可能性を認める点です。


たとえば、山には山の神、

海には海の神がいるとされ、

それぞれの土地や地域ごとに

異なる神が祀られてきました。


こうした多神教的な世界観は、

日本人が自然を単なる資源として

見るのではなく、

敬意と感謝をもって接する態度を

育んできました。


日本の伝統文化には、

日常生活の中で神性を感じ取る瞬間が

数多く存在します。


正月のしめ縄やお祭りで神輿を担ぐ行事、

さらには古い道具を供養する

「針供養」などもその一例です。


これらは、物を粗末にせず、

感謝の気持ちを込めて神に返すという

日本独特の習慣です。


また、古来より「言霊(ことだま)」の力も

信じられてきました。


言葉に魂が宿り、

それが現実に影響を与えるという

考え方です。


このような思想は、

自然や物だけでなく、

人の行動や言葉に対する

責任感も促します。


現代社会では、

科学技術の発展に伴い、

自然に対する敬意が薄れつつあると

言われています。


しかし、

「すべてのモノに神が宿る」という考え方は、

環境問題や持続可能な社会を考えるうえで

大いに参考になるでしょう。


この思想は、

人と自然の間に対立ではなく、

共生の道を見いだすヒントを

与えてくれるからです。


日本人の精神文化には、

目に見えないものに価値を見出し、

自然や物を尊重する

豊かな感性が息づいています。


「八百万の神」という思想を

改めて見直すことで、

日常の中に潜む神聖さに気づき、


私たちの生活がより豊かで

調和の取れたものに

なるかもしれません。


科学が進歩しても、

古来からの知恵や信仰が持つ

深い意味を忘れずに

大切にしたいものです。

一覧へ戻る
ContactContact
facebooktwitteryoutubeinstagram
龍音シンギングボウル瞑想 YoutubeチャンネルはこちらFMルピナス(FMラジオ) 波動アゲアゲnight

©2021-2023 Tengoku Ito.